病理解剖の本来の目的 病理解剖というのは、当該病院の病理医が行う解剖のことです(稀に外部委託というケースもあるようですが)。 本来、病理解剖は、医師の懸命の治療にもかかわらず不幸にして亡くなられた症例に対して、 経過及び治療方法について詳細に検討し、その反省材料を今後に生かすというのが本来の目的であり、 ほとんどのケースはそのような目的で行われます。 医師が懸命に治療し、患者・家族に誠意ある対応をしてくれれば、たとえ大切な人が亡くなったとしても、 医師に対して感謝の気持ちが湧くと思います。そこで、医師が病理解剖の承諾を申し出た場合には、 是非とも、承諾してもらいたいと私は思います。 しかし、中にはそうでない場合が稀にあります。今回のケースがそうでした。
病理解剖の承諾はすべきか? 患者が死亡すると、医師は「死因、病態も含めて病理解剖で症例検討を行いたいので」と言って、承諾を求めてくることが ありますが、医療事故の可能性が高いと思われる場合には、それに承諾することはおすすめできません。 医療ミスがあった可能性が高いと考えている遺族であれば、「納得できないから、是非、その解剖とやらで医療ミスを明らかにしてほしい」という 気持ちが湧くのはごく当然のことですが、それでは医師の思うつぼになってしまいます。 病理医も当該病院組織の一員であり、その病院が隠蔽体質であれば、「病理解剖」の名を借りて医療事故隠蔽工作がなされてしまう かもしれないからです。病理解剖の結果、医師は「あなたが疑っているような医療上のミスや不適切な医療行為はありませんでした。 やはり元々の病気が進行したことによる病死でした。」と言うに決まっているのですから・・・ つまり、医療事故の可能性が高いと思う場合、病理解剖は断固として断るべきです。
病理解剖から司法解剖へ それでは、病理解剖を断った後で、遺族はどのような行動を取るべきでしょうか。 「最善手」は「一旦、遺体を自宅に引き取った上で警察に通報する」です。 「次善手」は「経過が不自然で医療ミスが疑われるので、警察に届け出てほしい」と医師に求めることです。 医師法第21条に、異状死体及びその疑いのある死体は、死後24時間以内に所轄警察署に届け出なければらない、とする条文があるので、 それを医師に指摘すれば、医師はそれに従うしかないわけです(これもあまり乱用すると医療現場の萎縮を招くので考えものですが、 いざというときの切り札的な発言として使えます)。
この最善手、次善手いずれの場合も、警察による検死が行われて、検死結果と事情聴取内容により、 犯罪の可能性があると認められる場合には、裁判所から鑑定処分許可状(いわゆる令状)が発行されて、 当該県の医学部のある大学の法医学教室で刑事訴訟法による司法解剖が行われ、犯罪性の有無が厳正に調べられることになります。
行政解剖(または承諾解剖)という手段も 司法解剖となるには、裁判所からの令状が必要になると前述しましたが、この令状は犯罪の可能性がある場合にしか発行されないようです。 しかし令状が出ない場合で、依然として納得できない場合には、行政解剖(または承諾解剖、根拠法:死体解剖保存法)という手段もあります。 この解剖は、犯罪性のない死体の死因を詳しく調べる場合に行われるもので、この解剖によって犯罪が疑われて、司法解剖に 切り替えられるケースも稀にあります。 どうしても納得できない場合は、令状が出ないからと言って諦めず、警察に行政解剖をお願いしてみることをお勧めします。
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事件簿1:この未解決大事件が闇に埋もれている理由 事件簿2:事件の概要(医療事故隠蔽の殺人とその後の隠蔽工作) 事件簿3:病院内での経過・医師説明内容の主な問題点・論点 事件簿4:問題点1:PCI(冠動脈インターベンション)の大事故 事件簿5:問題点2:重度のショック・危篤状態に陥った原因について 事件簿6:問題点3:「心タンポナーデ」と「心嚢穿刺」に関する医師説明 事件簿7:問題点4:治療法がないと嘘をついて看取らせることと「説明不足」 事件簿8:問題点5:急性硬膜下血腫の原因について〜頭部打撲の説明なし 事件簿9:死体検案書捏造、本物の死亡診断書と死亡届は隠蔽 事件簿10:弁護士その1:こちらを一方的に非難・「証拠保全」は受任できない 事件簿11:弁護士その2:「証拠保全」受任・後に成りすましと判明 事件簿12:弁護士その3:こちらの話に聞く耳持たず・病院医師を擁護 事件簿13:国内メディア・報道機関への告発・情報提供は反応なし 事件簿14:弁護士その4:元検事弁護士・聞く耳持たず・病院医師を擁護 事件簿15:情報がリークする経路とそれらを防ぐ方法に関する考察 事件簿16:国内メディア・報道機関へのアポなし訪問は大失敗 事件簿17:特殊ツールを使用した国内・海外メディアへの告発も全て反応なし 事件簿18:海外メディアへの告発・情報提供は全て反応なし 事件簿19:事件告発活動・無念の断念・号泣 事件簿20:フェリーチェ・プライムマリッジ婚活妨害事件 事件簿21:告発サイト立ち上げを決意した理由 事件簿22:事件の内容・これまでの活動の振り返り 事件簿23:訪問して下さった皆様への呼びかけ・お願い
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